戸島大輔 "beautiful dreamer"
戸島大輔 TOSHIMA Daisuke
"beautiful dreamer"
昨日から開催中です



昨日のことをふと思うことがあった。
そして、昨日のことを思うと更に数日前のこと、数ヶ月前のこと、数年前のこと、数十年前のことを思い出そうとしていた。
鮮明に浮かび上がる記憶と、曖昧で靄掛かった記憶が混同してなんとも釈然としない時間が流れた。
幼少時の夏休み、親戚一同で行く海水浴が毎年の恒例行事だった。
朝早く出発して昼過ぎに到着し、確か二泊したと思う。
海水浴をして旅館に泊まっての小旅行。
しかし、断片的な記憶は残れど具体的な記憶はすっかり薄れてほぼ無いに等しい。
親から聞く当時の話も自分にはなんの実感もない。
あるのは写真に写る海と自分の姿。
そう、この記憶は更新されずただ埋もれていった最も美しい記憶の一つなのだ、とあらためて気づかされた。
記憶はあるべきものとして美化され、都合良く更新されていることも多い。
そんな中で変わらずただ薄れていった幼い頃の記憶。
今回の個展ではそんな記憶を忘れていたことを思い出すのではなく、「忘れたままで辿る」ことによりあらたな記憶として構築することを試みている。
(戸島大輔)
"beautiful dreamer"
昨日から開催中です



昨日のことをふと思うことがあった。
そして、昨日のことを思うと更に数日前のこと、数ヶ月前のこと、数年前のこと、数十年前のことを思い出そうとしていた。
鮮明に浮かび上がる記憶と、曖昧で靄掛かった記憶が混同してなんとも釈然としない時間が流れた。
幼少時の夏休み、親戚一同で行く海水浴が毎年の恒例行事だった。
朝早く出発して昼過ぎに到着し、確か二泊したと思う。
海水浴をして旅館に泊まっての小旅行。
しかし、断片的な記憶は残れど具体的な記憶はすっかり薄れてほぼ無いに等しい。
親から聞く当時の話も自分にはなんの実感もない。
あるのは写真に写る海と自分の姿。
そう、この記憶は更新されずただ埋もれていった最も美しい記憶の一つなのだ、とあらためて気づかされた。
記憶はあるべきものとして美化され、都合良く更新されていることも多い。
そんな中で変わらずただ薄れていった幼い頃の記憶。
今回の個展ではそんな記憶を忘れていたことを思い出すのではなく、「忘れたままで辿る」ことによりあらたな記憶として構築することを試みている。
(戸島大輔)
コメント